生活排水によって河川の水質が悪化し、「水が危ない」と社会問題になっています。命の源であり、大切な資源である水を守るために。兵庫県丹波市で旭有機材のソーレスが水の再生に一役買っています。
余剰汚泥削減システム ソーレス
下水道の普及とともに余剰汚泥が増大
兵庫県の中央東部に位置する丹波市。2004年11月1日に氷上郡の6町(氷上町、柏原町、青垣町、春日町、山南町、市島町)が合併し、新しく市として誕生しました。市内西部を南北に子午線(東経135度線)が通り、日本で一番低い中央分水界があることでも知られています。瀬戸内海と日本海のちょうど中間の山間部に位置し、年間の寒暖差、昼夜間の温度差が激しいために、秋から冬にかけて発生する「丹波霧」でも有名です。
生活排水による河川や農業用排水路の汚濁、水質の悪化が問題になるなか、下水処理によって発生する「汚泥処理」が新たな課題となっています。ここ丹波市の旧春日町でも「余剰汚泥」の処理費用に頭を悩ませていました。そこで市の「コミュニティプラント」(し尿処理施設)に旭有機材の『ソーレス』が採用されて、汚泥削減に大きく貢献。旭有機材ではエンジニアリング技術を環境関連分野に応用し、水処理装置を開発・製造しています。
下水処理の主役はなんと微生物
(参考) http://www.shiganogesui.jp/zone/microbe.html
一般に生活排水は「活性汚泥」と呼ばれる泥によって浄化されています。下水をきれいにするための処理過程では、薬品ではなく「微生物」が使われます。バクテリア、原生動物などからなるこれらの「微生物」は汚れの元となる有機物と一緒になって「活性汚泥」となります。微生物を含んだ「活性汚泥」を下水に混ぜて空気を吹き込むと、微生物は汚れ(有機物)をどんどん食べて増加。汚れを食べていくうちに微生物は体が重くなり、下へと沈殿し、上澄み水はきれいになります。この上澄みのきれいな水は薬品などで消毒して、再び河川へ放流されます。そして、汚れを食べ終えて処理槽に沈んだ微生物が「余剰汚泥」で、普通は処理場などに廃棄されています。『ソーレス』はこの余剰汚泥の発生量を抑える装置です。
余剰汚泥の削減に大きく貢献
『ソーレス』とは土壌という意味のsoilにless(より少ない)をプラスした合成語。その名のとおり、余剰汚泥の発生量を抑えるシステムです。汚水処理には様々な方法がありますが、『ソーレス』は「浮遊生物法」という処理方法に設置します。『ソーレス』では、赤ワインでおなじみのポリフェノール類を含んだ微生物活性剤を処理槽の微生物に最適濃度で作用させ、微生物の自己酸化(自己消化)を促すことで、余剰汚泥量を抑えます。水質を悪化させることなく、余剰汚泥の発生量を抑えられることが『ソーレス』の最大のメリット。また、コンパクト設計なので小規模な施設にも対応でき、設置も簡単。ランニングコストも少なく、メンテナンスがしやすいのもポイントです。エンジニアリング部の新規事業として開発された製品で、旭有機材ではシステムの設計から製作までをトータルに行っています。
余剰汚泥の発生量を抑える装置、
ソーレス
お客様の声と今後に向けて
『ソーレス』の第一号機をご採用いただいた丹波市では、なんと以前の40%も汚泥を削減することに成功しました。市のご担当者からも「水処理が安定していて管理しやすい」とお褒めの言葉を頂戴しています。また、コミュニティプラントでの『ソーレス』の実績を評価いただき、「農業集落排水処理施設」にも導入していただきました。今後もこの『ソーレス』を全国の「浮遊生物法」による農業集落排水処理施設、公共下水処理施設、食品工場排水処理施設などにご提案していくとともに、新しいエンジニアリング製品を開発し、河川の環境保全に貢献したいと考えています。
