労働安全衛生および社員の健康増進への取り組みOccupational Health and Safety and Employee Health Initiatives

(1)安全衛生活動の取り組み

安全衛生活動の方針

  私たちが働く旭有機材グループは、安全を最優先に考え行動し心身ともに健康で安心して活き活きと働くことができる職場環境を築きます。

(2)労働災害

当社グループの労働災害発生件数

 2023年度の労働災害発生件数はグループ全体で12件と前年(11件)に比べ増加しましたが、休業災害は4件と前年(6件)に比べ減少しました。そのため休業災害度数率は、グループ全体で0.91と前年(1.45)に比べ減少しました。ただプラスチック製造業平均と比較すると大きな数字となっていますので、このような状況を改善することを含め当社グループでは安全を最優先と考え行動しています。重点活動としては、「心とからだの健康づくり」、「安全な人づくり」、「安全な場づくり」、「快適な職場環境づくり」という4つの視点から「社員と会社が一体となった心身両面の健康保持増進」、「安全のためのコミュニケーションの促進」、「5S・リスクアセスメント・設備改善による本質安全の実現」、「積極的にみんなで取り組む職場環境の改善」 など、具体的な安全活動の実施による労働災害の防止に取り組んでいます。
 また2023年度も昨年に引き続き、国内製造工場全てを対象とした安全パトロールを実施するなど、日常的な安全活動を通して安全な風土づくりに努めています

      

実績値
2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
休業災害発生件数 単独 11310
グループ会社 50354
連結合計 61664
不休災害件数 単独 23044
グループ会社 33314
連結合計 56358
休業災害度数率 単独 0.610.601.750.540.51
連結合計 1.27 0.26 1.55 1.45 0.91
(参考)プラスチック製造業平均 (0.32) (0.31) (0.31) (0.08) (0.15)
全災害度数率 単独 1.82 2.38 1.75 2.72 2.06
連結合計 2.79 1.81 2.32 2.65 2.74

(単位:件)

※プラスチック製造業平均休業災害度数率は、各年の1月~12月分を調査されたものです。
 出典_労働災害動向調査 (厚生労働省)
 旭有機材データは年度データ(例 2023年度_2023年4月~2024年3月)です。

全国安全徹底大会

 2024年4月、「第19回 全国安全衛生徹底大会」を、「キガカリのうちから対策」という事をキーワードとし、愛知をメイン会場として東京、延岡、栃木、広島の各拠点をWEB会議システムで接続し開催しました。
 特に「安全」と「衛生」を両輪と捉える中、一人ひとりの心とからだの健康増進を図る為には、「キガカリ意識」を強く持ち、再発防止⇒未然防止へ対策を進めていくという考え方を管理者と共有しましたが、その為のポイントとなるのが、「笑顔のコミュニケーション」であり、それをどのように実践に繋げていけば良いかなどについて外部講師に特別講演をして頂きました。1つは健康経営プロジェクトの取組みで統括保健師の永松希望様に、「職場における健康管理」を、もう1つはもろかみ労働安全衛生コンサルタント事務所の加藤善士様に、「コミュニケーションによる共有(職場環境改善はコミュニケーションから)」というテーマで講演頂きました。

特別講演① 統括保健師 永松希望様
特別講演② 労働安全衛生コンサルタント 加藤善士様
安全行動5原則の唱和

 またドリコ株式会社では、2023年7月、「ドリコ 安全と健康を守る会 定時総会」「ドリコ株式会社安全大会」を開催しました。当日はWEB会議システムによる安全講話、安全表彰、及び安全標語の投票結果などが発表され安全宣言(安全の誓い)が行われました。    

     
ドリコ株式会社安全大会風景
     
        
採択された安全標語

経営者による安全衛生ラウンド

 当社の国内すべての製造工場を対象とした社長安全ラウンドを、2023年6月に栃木工場、続いて広島工場、愛知工場、延岡工場の順に7月に実施しました。特に昨年より、従来の安全パトロールをラウンド(医療用語にちなんだ巡回)と名称を変え、コミュニケーションを重視した安全衛生ラウンドを行っています。

2023年度は、「安全・安心・快適な職場環境作り」をテーマとして、各工場構内での実践状況や、最近の事故災害に関する対策・横展開状況などの報告を行いました。さらに、本年度は産業医、保健師にも参加していただき、安全衛生の専門家としての視点で評価していただいたことにより、新たな視点での議論を通じ安全意識の向上が図れた有意義なラウンドでした。


ラウンド風景 (栃木)
ラウンド風景(愛知)
ラウンド風景 (広島)
ラウンド風景 (延岡)

健康保持と増進の取り組み

(1)健康経営推進プロジェクト

 当社は2023年度より健康経営推進プロジェクトを発足し、従業員のこころとからだを守るための組織体制整備に力を入れてきました。その結果経済産業省と日本健康会議共同で実施する「健康経営優良法人 2024」の認定を3月に受けました。

認定証
ポスター

(2)取り組み事例

健康ポイントプログラムの導入

 従業員の健康を経営課題の一つと捉え、「健康経営」と「人的資本への投資」の目的で、GUPPY社の健康ポイントプログラムを2020年9月に導入し継続中です。健康ポイントプログラムは、ヨガ、ストレッチ、筋トレなどのエ クササイズ、歩数、体重、睡眠時間、食事、飲酒量など日々の活動を記録することで見える化し気づきを与えるシステムです。なお、当社では7000歩 /(人・月)を目標とし、毎月、個人別・地区別・所属部署別歩数ランキングを社内掲示版で公開することで運動意識を高めています。 

健康ポイントプログラム概念

健康ポイントアプリ

 さらに本年もGUPPY社主催の東海道五十次ウォークラリーに旭有機材として参加しました。このラリーは会社毎の団体戦として会社間で1カ月間歩数を競う競技で、一定の歩数を経過するとアプリ上で東海道の宿場をめぐれる競技です。このようにいろいろな工夫をすることにより、確実に健康のためにウォーキングをする風土が醸成されてきています。その結果として、健康づくりを日常の話題としたコミュニケーションも活性化され一体感も生まれつつあります。このような取り組みを継続し今後も健康な職場づくりを推進していきます。

地域対抗ウォークラリー

メンタルヘルス講演会

 当社は社員のメンタルヘルスケアに力を入れており、2012年度から毎年、当社産業医でもある赤坂診療所所長の 渡辺登 先生をお招きしメンタルヘルス講演会を行っています。2023年度もWEBにて9月に実施しました。今年度は、「ホルモンとメンタルヘルスの関係」について、健康生活につながる重要なお話をしていただきました。また、当社の社報である+POWER (プラスパワー) に、毎月「メンタルヘルスアドバイス」と題するコラムを執筆していただいており、2012年以来、当社社員のメンタルヘルスケアにご尽力していただいています。

メンタルヘルス講演会のWEB画面

健康測定

 2023年12月、社員の健康に対する意識向上のため、公益財団 福岡労働衛生研究所様による健康測定を実施しました。測定項目は、ファンクションリーチ、座位ステッピングテスト、2ステップテスト、閉眼・開眼片足立ち、片足筋力測定、体制分測定、立ち上がりテスト、血管年齢測定、骨密度測定の9つで、それぞれ全国平均と比較することで自分の立ち位置を確認し、今後の運動等に活用できるよう役立てています。 

健康測定風景


健康測定結果の説明風景