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2025年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績および経営状況に関するご報告

2025年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績および経営状況に関するご報告

 株主様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 本日当社は、2025年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績および各事業の概況について発表いたしましたので、概要を以下にお知らせいたします。

  代表取締役社長執行役員
      中野 賀津也

1.2025年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績

  1. 当第3四半期の経営環境
     当第3四半期連結会計期間における国内経済は緩やかな回復基調にあり、設備投資意欲は底堅いものの、コスト上昇による計画見直しや、人手不足による建設工事の遅れなどがありました。一方、米国経済は底堅く推移していますが、製造業においては設備投資の調整局面が継続しています。
  2. 連結経営成績
     このような環境の中、当社グループは中期経営計画GNT2025で掲げた海外および半導体関連製品を中心に成長を追求するなどの経営方針に基づき、各種施策に取り組みました。しかしながら、当社グループを取り巻く経営環境は、国内においては、企業の設備投資に対する慎重な姿勢が継続しており、前年度高水準であった半導体工場建設需要は前年度を下回る状況が続いています。米国においては、水処理やごみ処理場等の分野では堅調に推移したものの、半導体関連は資材価格高騰および人手不足等による工場建設の見直しや延期が大きく影響しました。これらの要因により減収となり、更に労務費や減価償却費等の固定費が増加したことなどで減益となりました。
    売上高    631.7億円 前年同期比  -29.2億円(-4.4%)
    営業利益     87.4億円 前年同期比    -37.1億円(-29.8%)
    経常利益     89.7億円 前年同期比    -37.8億円(-29.6%)
    親会社株主に帰属する四半期純利益     60.7億円 前年同期比     -21.0億円(-25.7%)


    2.各事業の概況

    1. 管材システム事業

      <樹脂バルブ、パイプ、継手およびエンジニアリング事業等>
      ●耐食問題の解決と樹脂管材の機能性を追求した製品開発により、お客様へのお役立ちに貢献する営業活動を推進
       ・ 国内の樹脂バルブ等の基幹製品は、全般的に流通在庫の調整解消が進むなど、緩やかな回復の兆しが見えたものの、半導体工場建設需要は力強さに欠ける
       ・ 米国において需要が非常に高水準であった前年度に対し、2025年度以降に半導体工場建設への投資延期や見直しが進む
       ・ その結果、売上高は前年同期比減収

        ・ 樹脂配管材料等を用いたエンジニアリング事業は、半導体関連案件の進捗に伴い堅調に推移したが、前年度の大型案件の反動により前年同期比減収

      <半導体製造装置向けのダイマトリックス製品>
      ●半導体製造工程の高度化に対応した小型精密バルブを開発し、半導体の高度化に貢献
       ・ 韓国においては生成AI関連の需要拡大がみられるものの本格回復には至らず
       ・ 日本・中国においては半導体製造装置市場の需要が回復し、堅調に推移したことで前年同期比増収

      <利益について>
       ・ 売上高の減少に加え、修繕費や労務費、減価償却費等の固定費増加の影響により、減益

      売上高  396.2億円 前年同期比  -9.4%
      営業利益   72.3億円 前年同期比  -34.1
      営業利益率     18.3%
    2. 樹脂事業

      <素形材料製品>
      ●自動車や建設機械等に必要な鋳物製品の製造において、多様な鋳造工程に最適な製品を提案することでお客様へのお役立ちに注力
       ・ 原料価格高騰に対応するため価格改定を実施しつつ、高付加価値品への切り替えなどの提案営業を推進したが、自動車メーカーの型式認証問題による影響が継続しており、前年同期比減収
       ・ 海外の自動車生産台数は前年度を上回っており、品質改善要求の高まりなどを受け、お客様毎に提案営業を積極的に行った結果、海外売上高は前年同期比増収

      <発泡材料製品>
      ●現場施工により最終製品となることから、施工品質向上に向けた取組みにより、お客様への安心・安全を提供
       ・ 現場発泡断熱材においては住宅および建築工事の遅延、トンネル掘削用の土木材料においては受注済物件の一部工期遅れ等により出荷量が減少
       ・ その結果、売上高は前年同期比減収

      <電子材料製品>
      ●電子材料製品の低メタル化技術を追求し、半導体の高度化に貢献
       ・ 国内はセンサー、パワー半導体などのレガシー半導体向けフォトレジスト材料の需要回復に加え、生成AI関連の後工程向け材料も需要が拡大
       ・ 中国でも液晶・有機ELなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)分野の需要が旺盛
       ・ その結果、売上高は前年同期比増収

      <利益について>
       ・ 断熱材の吹き付け施工を行う子会社のランドウィック社にて、前年度は大型物件を受注していた影響や、素形材の売上数量減により、前年同期比減益

      売上高    170.0億円 前年同期比 +1.5%
      営業利益       9.3億円 前年同期比   -24.9
      営業利益率    5.5%
    3. 水処理・資源開発事業

      <水処理事業>
      ●水処理設備や水資源を有効に活用できる水再生システムを設計・施工
       ・ 前年同期比で減収も、民間の大型工事案件や、官庁工事案件の受注状況は計画通りに進捗

      <資源開発事業>
      ●地熱発電の蒸気井などの掘削や温泉開発工事を行い資源の有効活用に貢献
       ・ 地熱掘削工事が計画通りに進捗したことにより前年同期比増収

      <メンテナンスおよび薬剤事業>
      ●施設や設備の安定稼働を支えるサービスや水処理薬剤を提供
       ・ 複数の修繕工事が順調に進捗し、前年同期比増収
       ・ 環境薬剤事業は、製品出荷量の減少により、前年同期比減収

      <利益について>
       ・ 設備工事や修繕工事が順調に進捗したことにより前年同期比増益

      売上高    65.5億円 前年同期比 +16.3%
      営業利益   4.5億円 前年同期比 +62.1%
      営業利益率      6.9%
       引き続き、当社グループの持続的な成長に向けて業務のデジタル化と人材育成に注力し、付加価値の創造に努めてまいります。
       株主の皆様におかれましては、今後とも旭有機材グループの成長にご期待頂き、変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。


      2025年1月31日 代表取締役社長執行役員 中野 賀津也