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2024年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績及び経営状況に関するご報告

2024年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績及び経営状況に関するご報告

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 本日当社は、2024年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績及び各事業の概況について発表いたしましたので、概要を以下にお知らせいたします。


代表取締役社長執行役員中野 賀津也

1.2024年3月期連結会計年度第3四半期の連結業績

  1. 当第3四半期連結累計期間の経営環境
     まず管材システム事業についてですが、基幹製品に関連する国内の設備投資が全体として前期と比較し落ち着きを見せつつあります。海外においては、電子産業関連の工場建設需要が引き続き伸長した一方で、ダイマトリックス製品に関連する半導体製造装置市場においては、前年度後半からの需要低迷が継続しました。
     次に樹脂事業においてですが、電子材料製品に関わる半導体デバイス市場にて、前年度下期後半からの市場の低迷が継続しました。素形材製品に関連する市場の国内自動車販売台数は、堅調に推移していますが、中国市場の減速により不透明さが増しております。一方、発泡材料製品に関連する国内のマンション着工件数については前年に比べ増加しました 。

  2. 連結経営成績
     売上高、および各利益は、主に半導体を中心とした電子関連産業への販売が増加したことなどにより、増収増益となりました。
    売上高     661.0億円 前年同期比  +97.2億円(+17.2%)
    営業利益     124.5億円 前年同期比  +39.8億円(+47.0%)
    経常利益     127.5億円 前年同期比  +40.0億円(+45.8%)
    親会社株主に帰属する四半期純利益       81.8億円 前年同期比  +23.9億円(+41.2%)


    2.各事業の概況

    1. 管材システム事業

      <樹脂バルブ、パイプ、継手、およびエンジニアリング事業等>
      ●耐食問題の解決と樹脂管材の機能性を追求した製品開発によりお客様のお役立ちに注力した営業活動を推進
       ・ 樹脂バルブ等の基幹製品の販売は、旺盛だった設備投資において全体的に落ち着きが見られ、需給バランスが回復傾向
       ・ 海外では、米国において、半導体の工場建設に伴う需要は落ち着きつつも底堅く継続
       ・ 樹脂配管材料等を用いたエンジニアリング事業についても堅調に推移

        ・ その結果、売上は前年度を上回る

      <半導体製造装置向けのダイマトリックス製品>
      ●半導体製造工程の高度化に対応した小型精密バルブを開発し、半導体の高度化に貢献
       ・ 半導体製造装置向けのダイマトリックス製品は、韓国における需要停滞の継続、米中摩擦による中国での投資遅延の影響を受ける
       ・ その結果、売上は前年を下回る

      <利益について>
       ・ 人件費の増加や原材料価格高騰の影響があったものの、主に海外で売上が増加したことに加え、円安の影響もあり前年を上回る

      売上高  437.1億円 前年同期比  +22.4%
      営業利益   109.8億円 前年同期比  +40.0%
      営業利益率     25.1%
    2. 樹脂事業

      <素形材料製品>
      ●自動車や建設機械等に必要な鋳物製品の製造において、多様な鋳造工程に最適な製品を提案することでお客様へのお役立ちに注力
       ・ お客様の製造品質や生産性の向上、臭気低減による作業環境の改善などの提案と新規のお客様への営業活動を積極的に展開
       ・ 自動車生産台数が堅調に推移
       ・ その結果、売上は前年を上回る

      <発泡材料製品>
      ●発泡材料製品は施工のしやすさに加え、吹付施工後の製品品質の向上に取り組むことで、お客様へ安心・安全を提供
       ・ 関東及び関西エリアの再開発に伴う大型物件の獲得が好調
       ・ 土木材料は、施工現場に適した製品や工法を積極的に提案
       ・ その結果、売上は前年を上回る

      <電子材料製品>
      ●半導体デバイス用途に必須となる電子材料の低メタル化技術を追求し、半導体の高度化に貢献
       ・ 半導体デバイス需要の停滞と販売先における在庫調整の影響を受けたが底が見えつつある
       ・ その結果、売上は前年を若干上回る

      <利益について>
       ・ 電子材料製品は回復基調であるものの上期の影響を受けて前年を下回ったが、素形材製品や発泡材料製品の貢献により樹脂事業全体では前年を上回る

      売上高     167.5億円 前年同期比 +10.8%
      営業利益       12.4億円 前年同期比   +185.1%
      営業利益率         7.4%
    3. 水処理・資源開発事業

      <水処理事業>
      ●お客様のニーズに基づいた水処理設備や、水資源を有効に活用できる水再生システムの設計・施工を実施
       ・ 官庁及び民間工事は共に、工事完工件数の増加や工事が順調に進捗
       ・ その結果、売上は前年を上回る

      <資源開発事業>
      ●地熱発電の蒸気井などの掘削や温泉開発工事を行い資源の有効活用に貢献
       ・ 温泉開発工事は計画通りに案件が順調に進捗したが、地熱掘削工事は案件が遅延
       ・ その結果、売上は前年を下回る

      <メンテナンス、及び薬剤事業>
      ●施設や設備の安定稼働のためのサービスや水処理薬剤を提供
       ・ メンテナンス事業は、計画通りに維持管理、修繕工事案件が進捗
       ・ 環境薬剤事業は製品出荷量が増加
       ・ その結果、売上は前年を上回る

      <利益について>
       ・ 水処理事業における官庁・民間工事、温泉設備工事及び環境薬剤事業の売上が増加したことにより前年を上回る

      売上高    56.3億円 前年同期比 +1.7%
      営業利益   2.8億円 前年同期比 +95.4%
      営業利益率      4.9%

      引き続き、当社グループの持続的な成長に向けて業務のデジタル化と人材育成に注力し、付加価値の創造に努めてまいります。
      株主の皆様におかれましては、今後とも旭有機材グループの成長にご期待頂き、変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。



    2024年1月31日 代表取締役社長執行役員 中野 賀津也