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2026年3月期連結会計年度中間期の連結業績および経営状況に関するご報告

2026年3月期連結会計年度中間期の連結業績および経営状況に関するご報告

 株主の皆様におかれましては、平素より格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
 本日、当社は2026年3月期連結会計年度中間期の連結業績および各事業の概況について発表いたしましたので、概要を以下にお知らせいたします。

  代表取締役社長執行役員 CEO
      中野 賀津也

1.2026年3月期連結会計年度中間期の連結業績


1)当中間期の経営環境
    当中間連結会計期間の国内経済は、米国の通商政策や中国経済の減速など外部環境の影響を受けながらも、緩やかな回復基調が継続し、設備投資需要は底堅く推移しました。一方、海外では、米国において関税政策をめぐる不透明感が続く中、企業の設備投資は慎重な姿勢が維持されました。中国においても、内需の低迷等を背景に、設備投資が停滞しています。

2)連結経営成績
    こうした環境下、当社グループは中期経営計画「GNT2025」に基づき、海外および半導体関連製品を中心に成長を追求する施策を推進しました。当社グループを取り巻く経営環境は、中国では、新設された半導体工場向けの装置搬入需要が引き続き好調であったものの、国内外において、人手不足や米国の不透明な経済環境により、半導体工場建設分野では案件の見直しや延期が継続し、全体としては減収となりました。さらに、労務費や減価償却費などの固定費増加も重なり、減益となりました。
売上高    398億円 前年同期比  -19億円 (-4.5%)
営業利益     44億円 前年同期比  -15億円(-26.1%)
経常利益     44億円 前年同期比  -14億円(-23.4%)
親会社株主に帰属する中間純利益     30億円 前年同期比  -  8億円(-21.1%)


2.各事業の概況

  1. 管材システム事業

    <樹脂バルブ、パイプ、継手およびエンジニアリング事業等>
    ●耐食問題の解決と樹脂管材の機能性を追求した製品開発により、お客様へのお役立ちに貢献する営業活動を推進
     ・ 樹脂バルブ等の基幹製品は、国内では米国関税影響を見極める動きから設備投資・ 工場建設需要が落ち着き横ばいとなり、海外では中国の電子産業向け設備投資の延期・見直しや米国の需要回復遅れにより減少し、全体として前年同期比で減収
     ・ 樹脂配管材料等を用いたエンジニアリング事業は、前年度に受注した半導体関連の大型案件の反動から前年同期比で減収

    <半導体製造装置向けのダイマトリックス製品>
    ●半導体製造工程の高度化に対応した小型精密バルブを開発し、半導体の高度化に貢献
     ・ 国内市場が需要の一服感を見せる中においても、中国におけるローカルメーカーの需要拡大を着実に取り込んだことで、前年同期比で増収

    <利益について>
     ・ 売上高の減少に加え、労務費や減価償却費等の固定費増加の影響により前年同期比で減益

    売上高  243億円 前年同期比  -  8.7%
    営業利益   40億円 前年同期比  -23.2%
    営業利益率     16.3%
  2. 樹脂事業

    <電子材料製品>
    ●電子材料製品の低メタル化技術を追求し、半導体の高度化に貢献
     ・
    国内は、センサーやパワー半導体などのレガシー半導体向けフォトレジスト材料の需要の取り込みに加えて、後工程向け材料の需要の増加等により、前年同期比で増収
     ・ 中国でも液晶・有機ELなどのFPD(フラットパネルディスプレイ)分野の需要が旺盛であり、前年同期比で増収
     ・ 中国(南通)電材第二工場は、2027年3月の竣工に向け建設工事を開始

    <素形材料製品>
    自動車や建設機械等に必要な鋳物製品の製造において、多様な鋳造工程に最適な製品を提案することでお客様へのお役立ちに注力
     ・ 国内では、環境対応型の高付加価値品への切り替えを推進し、前年同期比で増収
     ・ 海外においては、中国、インド、メキシコの各市場で、お客様ニーズに合致した高付加価値製品への切り替えを進めたことにより、前年同期比で増収

    <発泡材料製品>
    現場施工により最終製品となることから、施工品質向上に向けた取組みにより、お客様への安心・安全を提供
     ・ 現場発泡断熱材においては建築着工が低調に推移、トンネル掘削用の土木材料においては受注済物件の工期遅れに伴い出荷量が減少し、前年同期比で減収

    <利益について>
     ・ 国内外で売上高は増加したものの、減価償却費や労務費等の固定費の増加により前年同期比で減益

    売上高    115億円 前年同期比 +4.4%
    営業利益       4億円 前年同期比   -9.6%
    営業利益率    3.9%
  3. 水処理・資源開発事業

    <水処理事業>
    ●水処理設備や水資源を有効に活用できる水再生システムの設計・施工に加え、施設・設備の安定稼働を支えるメンテナンスサービスや環境改善薬剤を提供
     ・ 民間案件では一部で遅れがみられたが、官庁案件の順調な進捗に加え、メンテナンスサービスにおける契約価格の改定や修繕工事の前倒しが寄与し、全体として前年同期比で増収

    <資源開発事業>
    ●地熱発電の蒸気井などの掘削や温泉開発工事を行い資源の有効活用に貢献
     ・ 地熱掘削工事は概ね計画通りに案件が進捗したが、温泉設備工事は案件数の減少と工事進捗の遅れがあり、前年同期比で減収

    <利益について>
     ・ 水処理民間工事の低利益率案件や、資源開発事業の減収および低利益率案件の影響に加え、労務費等の固定費増加により、前年同期比で減益

    売上高   40億円前年同期比   -    1.0%
    営業利益     -0億円前年同期比   -104.0%
    営業利益率   ―
  4. 引き続き、当社グループの持続的な成長に向けて業務のデジタル化と人材育成に注力し、付加価値の創造に努めてまいります。
    株主の皆様におかれましては、今後とも旭有機材グループの成長にご期待頂き、変わらぬご支援、ご鞭撻を賜りますようよろしくお願い申し上げます。

    2025年10月31日 代表取締役社長執行役員 CEO 中野 賀津也