2.背景
弊社は樹脂製バルブの製造販売をはじめとしたワンストップソリューションの提供により、国内シェア60%、世界シェア15%(*2)を誇るグローバルニッチトップ企業です。弊社が製造する樹脂製バルブは耐薬品性や耐塩害性が高く、製鉄や化学、農業、水族館、水産業などの多くの分野にて長年ご活用いただいてきました。
弊社は長年の実績から得られた知見を活かし、これから先の未来も「信頼の品質と真摯な対応による安心の提供」を自社製品をとおして提供するだけではなく、「世界的なタンパク質の不足を解決する」という、社会課題の解決に貢献する新規事業を実現するため本プロジェクトを立ち上げました。
※2 シェア率については自社推定値です。
3.開発方針
本プロジェクト第一弾では、ノベルジェン社が持つ技術を主軸に概念実証設備を使って水質浄化システムの構築と脱炭素を実現するRAS装置を開発します。
弊社は本プロジェクトをとおして自社の強みとパートナー各社の持つ高い技術を組み合わせ、社会課題の解決に資する機能を持った装置の提供に向けて挑戦を続けてまいります。
4.本取り組みに対する各社の思い
株式会社VAN
aqua teal(代表 井口 博人)
近年陸上養殖プラントは新たな技術が躍進しています。これまでの日本の陸上養殖プラントは、他国と比較すると技術的な遅れがあるように感じていました。さらに、新たなシステムへの取り組みやチャレンジにはとても消極的であったことを実感しています。今回のAIRASプロジェクトの取り組みが日本の養殖プラントの技術革新に一石を投じるプロジェクトになることを私は望んでいます。このAIRAS
PJに参加させていただくことに喜びを感じています!
株式会社Smolt(代表取締役CEO
上野 賢)
弊社はサクラマスの魚肉および魚卵を循環型養殖により、サステナブルに作りお客様に提供する事業、およびサクラマスの種苗販売と生産技術のサポート事業に取り組んでいます。旭有機材社の「世界的なたんぱく質の不足を解決する」という社会課題解決に向けた思いに共感し、本プロジェクトに参加いたしました。弊社のこれまでに培った知見を活かし、未来に向けた新しい技術が出来上がるように尽力致します。
ドリコ株式会社(代表取締役社長
鮫島 修)
「とる漁業」から「育てる漁業」へ、この30年で漁業は大きく転換しました。その養殖環境を海や川から陸上へ移した閉鎖循環式陸上養殖は、場所を選ばず、環境にやさしく、安心安全な魚類を供給する養殖方法として実用化され、世界的に注目されています。
本プロジェクトでは、更に養殖システムの研究開発を推進し、食の安定供給を追求します。弊社の培った排水・水再生処理設備の設計・施工技術が、装置開発にお役に立てるよう努めてまいります。
株式会社ノベルジェン(代表取締役社長
小倉 淳)
ノベルジェンは、2019年設立の研究開発型ベンチャーです。海洋プラスチックゴミ問題と地球温暖化の解決を目指し、マイクロプラスチック除去等水質浄化技術と脱炭素技術の開発を行っております。本プロジェクトは、水質浄化と脱炭素を両立できるRASの取り組みとなります。旭有機材社をはじめ各社と連携し、本スマートRASパッケージの事業化とよりクリーンな未来のために、引き続き全力で取り組んでまいります。
株式会社Yasuda(代表取締役
近藤 康文)
時代の流れにより、陸上養殖施設の問い合わせが多くなっています。その中でもRASは、時代を牽引していくシステムとして注目されています。今回のAIRASの取り組みは、そのRASに更なる新しい技術と知見を加えた、革新的な陸上養殖システムであり、確立出来れば世界に誇れる新技術になると考えます。このプロジェクトに、システム設備担当として参画させて頂いた事は、Yasudaとしても大変有益で、将来の陸上養殖設備事業に繋げていけると確信しています。
株式会社リバネス(代表取締役社長
COO 髙橋 修一郎)
研究者集団であるリバネスは、「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という理念のもと、大学や企業から生まれる科学・技術と異分野の知識を組み合わせ、地球貢献に資するプロジェクトを創造するサイエンスブリッジコミュニケーターとして活動しています。本プロジェクトでは旭有機材社が長年培ってきたノウハウと、ベンチャーの技術をかけ合わせ、このチームだからこそできる、サステナブルなスマートRASパッケージの事業化にむけ、共に推し進めていきます。
▲ 2022年5月31日に開催されたキックオフ会議後の集合写真
株式会社リバネスのプレスリリース
持続可能なスマート閉鎖循環式陸上養殖装置を開発する「AIRAS (ASAHI Innovative RAS) Project」を開始 | リバネス (lne.st)