お客様の声Customer Voice

緊密なコミュニケーションで安心して依頼できる

株式会社双葉工業社 執行役員・石狩工場工場長 本間克己 氏

北海道にある双葉工業社の石狩工場は、鉄鋼製品の溶融亜鉛めっき※1による防食加工事業を展開しています。同社の強みは、道内屈指の大型めっき槽を生かした大型製品のめっき加工。東京スカイツリーの展望デッキや北海道新幹線のトンネル緩衝工、送電鉄塔など多数の施工実績を誇っています。一方で、溶融亜鉛めっき加工には塩酸を使用する工程があり、そのための槽の腐食などが課題でした。そこで導入されたのが、旭有機材の樹脂製塔槽製品「PP※2ピット更生」です。「槽の維持費が飛躍的に節約できた」という石狩工場工場長の本間克己さんに、旭有機材がどのような役割を果たしているのかお聞きしました。

※1 高温で溶かした亜鉛に鋼材を浸し、表面に亜鉛皮膜を形成する技術のこと
※2 ポリプロピレンのこと。耐薬品性や耐熱性、軽量性などに優れる

用途に応じてPPプレートをオーダーメード可能

溶融亜鉛めっき加工は、めっきを施す前処理工程の中に酸洗いと水洗いという工程があり、塩酸槽と水洗槽を必要とします。この槽は、外側がコンクリート製で、内側には酸への耐久性がある材質で内張りなどをします。これが「内槽」で、その材質次第で耐久性が大きく変わります。耐酸性が低いと、酸による腐食で内槽に亀裂が入り、塩酸がコンクリートまで染み出してきます。また、重量がある大型品をめっき加工する場合は、水圧や内槽にぶつかったときにも亀裂が入ることがあるため、耐衝撃性も重要です。PPピットを導入する前は、FRPや腐食に強い鋼材などを使っており、そうしたトラブルを減らそうと試行錯誤していましたが、いずれもメンテナンスが必要になります。
そうした中で提案されたのが、旭有機材さんのPPピット更生です。当時の工場長が新しいものを積極的に取り入れる方だったこともあり、まずは酸の影響が比較的少ない水洗槽に導入することにしました。PPの耐薬品性や耐衝撃性といった特徴も魅力でしたが、最も気に入ったのはPPプレートの厚さを、25mmや30mmというようにオーダーメードできることです。大きい槽には大型品が入るため、それだけ耐久性が必要になります。単に耐久性を高めるだけなら内槽は厚いほどいいのですが、外側のコンクリート槽の大きさは変えられないため、内槽を厚くするとその分だけめっき加工できる品物が小さくなってしまい本末転倒です。PPプレートは、槽の大きさに応じた耐久性を備えた上で、内槽を最適な厚さにすることができるため、試してみる価値があると感じました。

槽の内張り工事のビフォア・アフター

ベストのタイミングで施工できることもメリット

旭有機材さんからPPピット更生を提案されたのは2015年で、1槽目となる水洗槽に導入したのが2016年です。当初は構造の面で問題がありましたが、すぐに改修してくれました。その後、半年間使った結果、性能に関しては申し分ないことがわかり、翌年に塩酸槽でPPピットを導入しました。2023年には新設の塩酸槽に施工しており、2023年時点で水洗槽1基、塩酸槽3基の計4基をPPピットにしています。さらに、2025年度までに塩酸槽2基に施工する予定です。
PPピット更生の特長の1つに、発注から施工完了までの期間が短いということも挙げられます。北海道は、秋から冬にかけては寒さと雪で工事が難しくなります。また、8月からは当社の繁忙期になるため、めっき加工ラインを止めて工事をすることはできません。そうすると5〜7月でラインを空けることができる、わずかな期間を狙って施工することになります。以前使っていた材質では、発注後すぐに施工が始まるものの工期が長かったり、発注から必要な部材がそろうまでに半年かかったりすることもありました。一方、PPピット更生の工期は、弊社の場合は1週間〜10日ほどです。発注から施工開始までの時間も、それほど空きません。施工完了後すぐに生産を開始できるのも、PPピット更生のメリットです。
できるだけ影響が出ないように工場の稼働状況を見ながら、弊社にとって最も都合が良いタイミングで施工できるため、大変助かります。

見学室から亜鉛めっきの様子を見学できる

PPピット更生により維持管理費の削減

1槽目はPPピット更生から7年以上たちましたが、内槽のトラブルは全くありません。以前は、突発的なトラブルの補修や経年劣化に対応するための定期的なメンテナンスで、相当な金額の維持費がかかっていました。しかし、PPピットでは、その費用負担を大幅に削減できました。重量がある大型品が内槽に当たると、まれにトラブルが起きたことはありますが、その対応も非常に迅速でした。トラブルが発生して旭有機材さんに連絡すると、担当者がその日に来社してくれたことがあります。亀裂が小さかったときは、発生から4日で補修が完了したこともありました。トラブルの補修や定期メンテナンスは、費用がかかることはもちろん、完了するまでの間はめっき加工ラインを止めることになるので、売り上げにも影響します。そのため、こうした迅速なサポート体制も、とても心強いですね。
また、施工を重ねるごとに、槽の構造の改善や工期の短縮化など旭有機材さんからさまざまな提案があり、弊社のためにより良い仕事をしようという意気込みを感じます。窓口の担当者だけでなく、施工時に現場で作業を担当する人たちとも、弊社の社員と同じくらい緊密にコミュニケーションを取っており、安心して仕事を依頼することができます。これからもお互いを高め合いながら、より良い仕事ができる関係を築いていきたいです。

亜鉛めっきの最終工程
排水処理設備では当社バルブを採用
お客様情報

株式会社双葉工業社 様本社:北海道札幌市東区北22条東1丁目1番50号/阿部司 代表取締役社長

石狩工場に加えて、はまなす工場、新港工場を擁し、大型鉄鋼製品の設計から加工、組み立てまで一貫生産を得意とする。多彩なニーズへの迅速な対応に定評があり、北海道内の官公庁や鉄道会社、電力会社などの公共事業で、多数の施工実績がある。同社の溶融亜鉛めっき加工を担う石狩工場のめっき槽は、長さ13,500mm、深さ2,700mm、幅2,000mmで道内最大規模。年間生産量は、15,000tに達する。